船橋市国際交流協会 Funabashi International Relations Association
  • 協会とは
  • 入会案内
  • メールマガジン
  • お問い合わせ・アクセス
  • Language

イベント情報event

船橋市ヘイワード市第10回オンライン交流会開催

                  

 

 

 

 

 

船橋ヘイワードオンライン交流~地球温暖化対策
日時

2023/01/28

対象者

FIRA

担当者

FIRA

イベント報告

担当:FIRA

 1月28日(土)船橋市と米国ヘイワード市の間で第10回ZOOMによるオンライン交流会が開かれた。テーマは今緊急性の増している地球温暖化問題。

 市内の中学校も学習の大きなテーマとしてとらえており、生徒の関心も高い。この日は葛飾中学校、高根台中学校の生徒も交流会に参加して、質問や改善の提案を日本語と英語で行った。

 両市の環境問題担当部署による現状、対策について発表があった。先ず船橋市環境政策課ゼロカーボンシティ推進室 主査 釜田智久さんから船橋市の現状について発表があった。

 船橋市は人口64万人の、商業が盛んな都市である。東京近郊の利便性を生かした農業が盛んで人参、小松菜、枝豆などが栽培されている。水産業も盛んで、東京湾のノリやアサリ、ホンビノス貝、スズキなどが水揚げされる。
 地球温暖化の影響で気候の変化が極端になり、生活の中では夏場の熱中症や自然災害が増加している。農水産業で見ても作物の不作や漁業の不漁の形で顕著な影響がみられる。大雨や台風の影響で甚大な被害が出ることも多くなっている。

 日本や多くの先進的な国では2050年にカーボンニュートラルをめざしている。日本では中間の2030年に2013年比で46%の削減を目標としており、船橋市でも同じ目標を掲げて対策中である。
最近は気温の上昇が大きくて、30℃以上の真夏日の日数が大幅に増えている。

 市の対策としては、清掃工場や下水処理場での廃棄物を発電や熱源に利用することを考えている。北部清掃工場から発生する熱エネルギーを利用した、ふなばし メグスパ(入浴施設)や下水処理場の消化ガス発電など。避難所施設への太陽光発電設備導入、市内事業者や住宅の太陽光発電設備への補助事業など多くの事業も推進している。

 又市民・事業者・行政が協働で温暖化対策を推進するために船橋市ゼロカーボンシティ推進協議会を組織して、勉強会や啓発の活動を行っている。
皆で協力して、地球温暖化への知識と意欲を持って前進してゆきたい。


 ヘイワード市からはエリックさんとニコルさんが交代で、ヘイワード市の気候変動に対する行動計画や温室ガス排出制限について発表があった。

 ヘイワード市の気候変動行動計画(CAP= Climate Action Plan)が2009年に策定され、実行と機会あるごとの見直しをしている。

 2020年に採択された目標では、2005年基準で2025年までに30%削減、2030年までに55%削減、2045年にはカーボンニュートラルを実現するとしている。

 さかのぼって2016年、市議会は市立設備での電気及び天然ガス使用向けに ZNE(Zero Net Energy) 目標を2025年までに達成する法案を承認している。現在市の電気需要の60%以上が再生可能電気で賄われている。市の図書館の一部は屋上の太陽光パネルやLED照明他 省エネによって ZNEで運営している施設も実現している。
消防署及び訓練センターもZNEで新築された。

 カリフォルニア州では、化石燃料で走るバスの廃止を強く進めていて、2029年には化石燃料の新規バスは導入をやめて、2040年には全廃止の予定である。このために電気自動車だけでなく、水素燃料電池などでも対応してゆく。メタンガス排出も温暖化に大きな影響がある。2025年までに埋立地に廃棄される有機物質を75%削減する。現在廃棄されているもので、人間の食べる食品はこの期間に、最低でも20%は削減する。

 個人や企業がそれぞれ堆肥用のゴミ容器や、リサイクル用に収集容器を所有して、ごみ収集日には歩道にその容器を出しておくように要請している。ゴミを堆肥にして有効利用するなど、市民への協力要請も大切な仕事になっている。

 中学生の質問に対して、船橋市の食堂では事前予約制を取り入れて、廃棄を減らす。公共交通ではLRT(低床式の車両を利用した交通システム)を導入して、乗降の容易性を高めながら、少人数の移動手段にも利便を図る。蓄電池での走行を増やして、充電ステーションの不足を補うなど。

 1000人規模の中学校の生徒に期待しているものは何か?との質問には、積極的に学校の生徒会や委員会に参加して、温暖化の問題を発信して欲しい。

 ヘイワードでは、市議会あてに手紙を書く、議会パブリックコメントに質問や発言をするなど、子どもたちも工夫して参加しているとのこと。

 交流会に参加の山崎ユキ様は、コメントをもとめられて 温暖化の危機の中で時機を得た素晴らしい交流会だった。気候変動がどうして起きたかと考えるとき、地球上に 0.02%しかない微量の元素である炭素が化学反応で形を変えて地球上の生活に大きな悪影響を及ぼしていることを考えて欲しい。常に大きな視点で、疑問を持ちながら より良い環境を守ってゆくことが大切。ゼロカーボンの交流会には積極的に参加して発言してゆきましょうと。

当日の様子

ページ上部へ

© 2022 船橋市国際交流協会