−国際貢献のかたち−

広報委員 井上登喜弥、野上 紘子

最近、ネパ−ルに係わる2人の方にインタ−ビュ−をする機会がありました。(財)国際開発機構その他でご活躍の湊直信さん (東京在住) と、ネパ−ル歯科医療協力会の金子研一さん(船橋在住)です。 

湊さんには、高田馬場のご自宅にうかがい、美しいネパ−ル人の夫人も同席されて、お話しを聞かせていただきました。

今までの援助のやり方を見直し、少ない資金で現地のニ−ズにあったプロジェクトを住民といっしょに根付かせようと努力されています。

お仕事の関係上、年に10回位アジア・アフリカ (うち1回はネパ−ル) に指導や援助に行きますが、実際は現地で学ぶことのほうがはるかに多いそうです。

 「国際結婚をして、包容力が大きくなったように思う。文化の全く違う者同志がいっしょにいると、小さい事はどうでも良くなり、大抵のことは許せるようになった。違いを云々するよりも、違いの中から新しいものを生み出していくほうがずっと大切なことです」 というお話し、印象的でした。

金子さんからは、ネパ−ル歯科医療協力会 (本部:九州歯科大) の活動についてお聞きしました。金子さんは、メンバ−としてここ数年、年末の約2週間ネパ−ルに出かけ、歯の治療に当たっています。昨年末は、歯科医、歯科衛生士などのボランティア隊員40名が首都カトマンズから南へ約15キロの郊外の村 (バスで1時間) で活動しました。費用1人約40万円、総予算約1800万円で、郵政省国際ボランティア貯金から半分援助があり、残りは各隊員の自費です。

人口2千万のネパ−ルに歯科医わずか50人で、歯学部がない。人々の口の中は終戦後の日本と同じ、しかも歯磨きの習慣もない。年1回の来訪を待つ人たちが集まってくるので、治療現場はまるで野戦病院。もともと穀物中心の食事で歯は丈夫でしたが、バス路線が敷かれてから甘いものと無縁だった村にショ糖を使った食べ物が増え、虫歯が増えた。このままでは治療が追いつかない−という危機感から学校での教育プログラムを通じた予防医療にウエイトを移し、効果を挙げつつあるということです。

最近街で 「100円、100円」 とお金をせびる子どもたちが増えたそうです。少し離れたところで親が見ている。同情を引くため指や手を切られる子もいるそうです。衝撃的な話しです。経済が発展することと豊かになることが同じではないのです。

協力会では、無償の金銭援助は利権に結び付きやすいので行わず、できるだけ住民が自立できるようにと支援を行っているわけです。

インタビューを終えて

湊さんは元銀行員。セミナ−でネパ−ル人女性と知り合い結婚したことで、その後の人生の方向が決まりました。

金子さんも、数年前ボランテイアの募集に応募したのがきっかけで、ネパ−ルに毎年出かけ歯科診療を行うことになりました。

出会いというものは不思議なものです。私たちも、国際交流協会で活動している関係で、すばらしいお話しを聞くことができ、幸いです。