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ブエノスアイレスレポート(8完)

塩田悦三郎
 

 

「サルタ・ラ・リンダ」

ブエノスアイレスの約1600km北に、「サルタ」という町があります。

アルゼンチン人のほとんどが、この町「サルタ」を単に「サルタ」と言わず「サルタ・ラ・リンダ」と言います。「美しいところそれはサルタ」というような意味です。「ラ・リンダ」は「美しさ」の総称なのです。

前置きが長くなりましたが,アルゼンチンにいる間にこの「サルタ・ラ・リンダ」に行かなくてはという衝動に駆られ勤務先2社へ急遽休暇の申請をしました。二つ返事でOKです。それもそのはず、アルゼンチン人自慢の「サルタ・ラ・リンダ」へ行くのですから。

「サルタ」に着いてホテルでチェックインしても特別美しいと感じるものはございませんでした。確かにブエノスアイレスと比べれば「落ち着いた地方都市」の良さはここかしこに見られました。ホテルの従業員の応対も都会とは違った優しさが感じられました。

夕食を済ませて部屋に戻り、窓越しに見た夜景に思わず目を奪われました。それはライトアップされた美しい建物でした。思わず何枚か写真を撮りました。翌朝、この建物が南米の教会で最も背の高い「サン・フランシスコ教会」だということを知りました。

近くの広場に面したカテドラル(大聖堂)の内部は、金色に輝いた独特の美しさを醸し出していました。その他「サルタ」を中心に大小様々な教会を見ました。でも、正直言いましてこれらだけでアルゼンチン人が「サルタ・ラ・リンダ」、「サルタ・ラ・リンダ」と言うのだろうかと首を傾げざるを得ませんでした。
 

「サン・フランシスコ教会」(サルタ)

1880年建立。5重の塔(54m)。

南米教会建築中、最も高い。
 

「インディオのスカート」(フフイ州)

サルタ州の隣のフフイ州。

全山鉄鉱石でできていると言う。

フフイ州にはこのように鉱石でできた山が沢山ある。

中には、「7色の山」もある。

形がスカートに似ているのでこの名が付いた。

 

 

「サルタ」を拠点にいくつものツアーがあってその一つに参加しました。

ありました。教会の建築美以外にも美しいのがありました。赤・青・黄・茶・緑・白・橙の7色の山々が見えてきたのです。美しいと言えるかもしれませんが、私は「山紫水明の地」を期待していたので「今一」でした。両岸草木に囲まれたきれいな小川もありましたが、観光ルートのメインではありませんでした。

美しいのはどうやら「サルタ」の人々の心の中にあったようです。45日の旅でしたが途中で会う人々は、みな笑顔で優しい人ばかり。毎晩通ったフォルクローレの酒場の踊り子達の屈託のない笑顔。これこそ「真の美しさ」と思いました。¡ Salta La Linda !
 

ブエノスアイレス市内あれこれ 本レポートの本拠地、ブエノスアイレス市内で良く見る光景をいくつか紹介しましょう。
 
「地下鉄丸の内線が走っている」 我々日本人が当地を訪れて必ず一度は話題にするのが、「地下鉄丸の内線が走っている」です。

市内にはA,B,C,D,E線の5系統の地下鉄が走っています。

B線には「乗務員室」や「禁煙」という「日本の文字」が残ったままの丸の内線のOB車両が走っています。

C線とD線の一部には名古屋市 営地下鉄のOB車両が走っています。

ブエノスアイレス市内の地下鉄には荷棚やつり革がない上に、椅子はすべて板張りですから「丸の内線や名古屋市 営地下鉄」に乗ると落ち着きます。

「地下鉄丸の内線OB」

(ブエノスアイレス市。地下鉄B線「79日」駅。)

東京丸の内線の旧車両。

車両とホームとの隙間が大きいため全車両袴を佩いている。

日本から輸入したまま使っているのは、

アルゼンチン人の「おおらかさ」からか。

 

「粗大ゴミ収集馬車」(ブエノスアイレス市)

 この馬車は長い鉄管を運んでいる。

軽いものはリヤカーのようなものを使って 人力で運ぶ。

みんな楽しそうに働いている。

 

「健在なり馬車」 馬車が現役で働いています。

馬車のお仕事は主として粗大ゴミの回収。ブエノスアイレスではゴミの分別回収は未だ行われていません。一般の家庭(含むマンション)ではゴミはすべて一緒にして毎日玄関前に出します。

分別は、それを商売にしている人たちがやります。

彼らは夕方にダンボール、ビン等大小金目になるものを分別して集めて行きます。翌日残ったゴミを市の回収車が回収します。

2006年夏、分別回収のキックオフが行われましたが、民間の回収業者の反対で実現されていません。

分別してゴミを出すのに慣れている私にとって「すべて一緒」に慣れるのには時間がかかりました。
 

「犬の散歩屋さん」

アルゼンチン人の犬好きさ加減は日本の比ではありません。

「犬の散歩屋」が商売として成り立っているのです。

条例では、一人で散歩させる頭数の上限があるようですが、10頭の人も20頭の人もいるので定かでありません。

驚いたのは市内のほとんどの公園に、「犬専用の広場」があるのです。

「犬の散歩屋さん」達は、各戸から一頭ずつ集めて公園の広場で開放するのです。100頭位の犬が遊び回ったり、中には交尾をしているのもいます。

日本のようにマンションで犬を飼うのを禁止している話は聞いたことがありません。亜人の動物好きは並大抵ではありません。
 

「犬の散歩屋」(ブエノスアイレス市)

 本人に尋ねたら預かっている犬の数は20頭とのこと。

10数頭は何度も見たが、20頭は滅多に見ない。

 20件の家(一戸建てばかりでなくマンションもある)を巡って、集めて再び返しに行く。

その間、他の犬達は街路樹などに繋いでおく。

犬同士がけんかすることはない。

 

日光浴(ブエノスアイレス市)

緑と白のコントラストは見事。

夏の風物詩。

 

「初夏の公園」 夏が近づくと公園の光景は、一段と魅力的になります。

周囲の木々の多くは花を咲かせ、ますます鮮やかな緑になった芝生の上では女性たちが白い肢体を惜しげ無くさらけだして日光浴をするのです。

この光景は晩夏まで続きます。
 

ありがとうございました。

「ブエノスアイレスレポート」と題して書かせていただいた本レポートは今回で閉じさせていただきます。ブエノスアイレスとアルゼンチンのごく一部しかレポートできず心残りですが、多少なりともブエノスアイレスやアルゼンチンの良さを知っていただけましたら幸せでございます。

アルゼンチンが話題になっている「アルゼンチンババア」とか「ボンボン(犬の名)」という映画が現在上映されています。ぜひご覧になってアルゼンチン人がいかに人間をそして動物を愛するか知っていただければ光栄に存じます。

ご愛読ありがとうございました。

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