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ブエノスアイレス レポート(6)

塩田悦三郎
 

ブエノスアイレスに住んで早くも11ヶ月が経ってしまいました。当地の方達と最初の頃は仕事だけのお付き合いでしたが次第に仕事以外のお付き合いもするようになってまいりました。

私はこの間に二つの結婚式に参列する幸運に恵まれました。どちらの結婚式も招待された人が二百人を超す盛大な結婚式でした。式の開始から披露宴のお開きになるまでの11時間が長く感じられない素晴らしいセレモニーでした。

「日本とは違うな」と思う点を中心にこちらの結婚式の様子を紹介させていただきます。たった2度の経験で当地の結婚式を語るのはたいへんおこがましいのですが、しばらくお付き合い下さい。

招待状とお祝い品

 

 招待状は、結婚式の1ヶ月半ぐらい前にいただきました。式は教会で、披露宴はパーティ専用会場で行われます。日本では式も披露宴も同じホテルでというのが多いのですが、こちらでは別々の場所です。

 

式は夫婦のどちらかの行きつけの教会かまたは新婦が「結婚式はこの教会で」とかねてから願っていた教会で行われます。

結婚式の招待を受けたらお祝いをあげるのは日本と同じですが、日本と大いに異なるのは当日祝儀袋に金子を包んで受付に渡すことはありません。

新婚さんは予め何件かのお店を決め、新所帯に必要とする品を個別に指定し、そのリストをつくってもらいます。そのあと私達がお店に行ってそのリストを見てお祝いの品を選びます。

お祝い品が2重になったり、好みが合わないということはまったくありません。テーブルやソファーセトなど比較的高価な品は何人かで一緒に選びます。
 

結婚式   式は教会で執り行われます。大人はもちろん小さい子供たちも着飾って参列します。ウェディングドレスの花嫁が一番美しいのは言うまでもありません。

式は、粛々と執り行われます。お子さんもかなり参列していましたが静かでした。どうやら当地のお子さん達は教会に入るやいなや厳粛な気分になるようです。

花嫁がお父さんと腕を組んで入場するシーンはいつ見てもいいですね。実は、私自身経験があるのでその時を思い出し目頭が熱くなってしまいました。

でもお父さんが花嫁を花婿に手渡すシーンにはいささか抵抗を感じます。あたかも物をあげるかの如く見えてしまうのです。
 

「結婚式」

教会で粛々と執り行われる。

 

披露宴  

当地では、日本の披露宴に該当する言葉はなくて単にフィエスタ(パーティ)とよんでいます。式が夜の9時ごろからはじまって約1時間、披露宴が10時頃から始まって翌朝の8時頃まで約10時間、延々と続きます。

教会での式が予定通り始まることはまれですし、終わる時間は教会任せです。フィエスタの開始時間は、招待状にも明記されていないのが普通です。 

式の参列者の教会からフィエスタの会場への移動はバス・タクシー・自家用車などまちまちです。全員が集まるまではフィエスタの会場とは別のウエイティングルームでドリンクタイムです。

全員が集まった頃合を見計らってメイン会場に案内され、宴がはじまります。日本と違って全員での乾杯や来賓祝辞はありません。テーブル毎または両隣の人と「 サルー(乾杯) ! 」と言い合ってスタートします。

 

「披露宴」@

 アトラクション。
この日の最大のアトラクションは本場ブラジルから
踊り子を招いて、全員で「サンバ」の指導を受けた。
熱心に指導を受ける新婦。

披露宴」A

ダンスタイムのスタートは、新郎新婦から。

テーブルに座っている女性は大型スクリーンに見入っている。

 

   

新郎新婦は、これからがたいへんです。次から次へとテーブルを回って、挨拶をしたり一緒に記念写真を撮ったりします。

新郎新婦の誕生から今日に至るまでのスライドの上映はどの会場でも行われます。その他その会場独自のアトラクションが用意されていて、参列者はテーブルと中央ホールへいったりきたりで席の暖まる暇がありません。

しばらくするとダンスタイムになります。スタートは新郎新婦だけが中央で、次に新郎新婦がお互いのお母さんお父さんと踊ります。そのあと、全員でダンス、ダンスです。

新郎新婦は、次から次へとパートナーを変えて踊ります。これが朝まで延々と続きます。途中で帰る人はほとんどいません。大半はお開きになる翌朝8時頃まで踊ったり、飲んだり、おしゃべりしたりしています。

宴もたけなわになると、会場は仮装パーティへと転じます。思い思いの仮装でいつもとは違った気分になり、だれもが童心に返ります。新郎新婦を真ん中にしてみんなが輪になって踊ったり、両肩に手をやって一列に並んで踊ったり、いろいろです。新郎新婦の胴上げも何度かあります。

2度の結婚式で最も驚いたのは、新婦のタフさ振りです。10時間近いフィエスタの間中笑顔を絶やさないばかりでなく踊ったり、挨拶をしたり、記念写真を撮られたりしているのですから。
 

「披露宴」B

 新郎新婦の挨拶回り。このようなテーブルが20を超える数ある。
新郎新婦はキスをしたり、アブラソ(抱擁)をして全部のテーブルをもれなく巡る。
 

   

私もおかげさまで当地のたくさんのベイエサ(美人)と踊ることができました。ほんとうに楽しい二夜でした。

「ご結婚おめでとうございます。」

「ご招待ありがとうございました。」