最新情報    お知らせ    交流ひろば    YOKOSO to Funabashi    掲示板    日本語教室    姉妹・友好都市    国際交流協会    リンク

 

ブエノスアイレス レポート(1)

塩田悦三郎

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに居を構えて6ヵ月半。こちらで見たこと・聞いたこと・感じたことを思いつくまま述べさせていただきます。どうぞよろしく。

日本の反対側にあるアルゼンチンは今春の真っ最中。常緑樹が多いブエノスアイレスではあまり目立たないが街路樹や公園の草木に芽生えを感じる今日この頃です。

 

アルゼンチンが広い国だというのは誰もがご存知でしょう。面積が日本の約7.4倍あって、人口は日本の約3分の1。すなわち人口密度が日本の22分の1以下だということになります。広いのに人口が少ないからますます広く感じます。広いばかりではありません。大きいのです。

 

ラプラタ川の日の出

水平線はラプラタ川。川幅が60kmあるという。

国内線の飛行場がこの川沿いにある。

 

私の住んでいるデパルタメントの窓からラプラタ川が正面に見えます。この川幅が60kmあるというのです。かなり大きな船が行き来しています。

 

毎朝この川の水平線からの日の出を見ています。日が昇るのは海の水平線からと思っていた私には納得が行かないので、ある日現地の人に「あれは川でなくて海ではないのですか」と尋ねたら「川です。その証拠に水の色が違う。海は青いが川だから茶色いのです。」との返事。分かり易い。でも川の水が茶色いというのは「どうも」という気がします。

 

事ほど左様に広くて大きいアルゼンチンなのです。

 

大きいのは川ばかりではありません。スーパーで食料品を覗くと、人参をはじめピーマン・トマト・ジャガイモ・ナス・キウリなどばかでかいのが並んでいます。ステーキ用の牛肉のパックは1キロクラスが当たり前。買い物に行く度にこの国には私のような一人暮らしはいないのだろうかと首を傾げています。

 

街路樹の太くて背が高いのは素晴らしい。歴史を感じます。街路樹の成長が著しいので張り出した根っこのため歩道の舗装やタイルがいたるところで破損しています。これは自然が人工に勝っている証拠であり、これを放置しているアルゼンチン人はさすがと思います。

 

この国の大きさがアルゼンチン人の性格に影響していると思われる点が多々あります。細かいことに気を使いません。すべての面でおおらかです。

 

典型的なのは時間に対する考え。約束の時間に10分や20分遅れても平気。謝ったり言い訳をしたりしません。

 

朝の通勤電車が駅で20分位停車したままだったことがあります。私には内容がわからなりませんでしたが構内アナウンスで一応の説明があった模様。誰もそのままだまって乗っています。日本だったら文句を言う人がでてきたり、別の交通機関に乗り換えたりする人が出てくる場面です。

 

会社に着いてこの話をすると「よくあること」の一言。こういうことに慣れるまで時間がかかりましたが慣れてくると大変便利です。時間にあくせくすることがなくなりました。確かに日常生活で一刻一秒を争うことはあまりないと思います。

南米のパリ、ブエノスアイレス

アルゼンチンは、約200年前スペインから独立した国。スペインをはじめヨーロッパ各国からの移民で成り立っています。ヨーロッパを後にした人々がそれぞれの母国に思いを馳せながら第二のヨーロッパを目指した国作りをしたことは容易に理解できます。

 

5月大通り」

ブエノスアイレスの道路には、革命記念日のように何かの記念日を名付けたものが多い。

コロニアルな建物が集中している。

 

ブエノスアイレスは、南米のパリと言われています。現地人(ポルテーニョ)にたずねると、「そのとおり」といいます。市内を歩くと「なるほど」と思える光景が沢山あります。コロニアル風な建物の街並み・角が丸くなって黒光りした石畳の街路・大きな街路樹・路上のカフェテラス等々。

 

観光で一度行ったのとテレビや映画で見るパリしか知りませんが確かに似ているような気がします。

 

こちらでは、ランチタイムは2時間が普通。しかも午後2時頃から。昼食は12時からと決めていた私ですが、最近ようやく午後2時のランチに慣れてきました。

 

当然、夕飯は遅くなる。レストランは午後8時オープンが普通。午後9時オープンのお店もある。お昼の時間は慣れれば何でもありませんが、夕飯が午後8時からというのは未だにきつい。明朝は5時半起床なのに。

 

市内には、パリのオペラ座、ミラノのスカラ座と共に世界の三大劇場の一つと言われているコロン劇場をはじめヨーロッパの香りを抱く美術館や博物館がたくさんあります。「パリへ行くのにはチョット……」というブラジルやチリからの観光客が目立ちます。

 

カフェ・トルトーニ

  市内最古(1858年創設)のカフェバー。

有名な詩人や画家に愛されたという。

  店内には絵画や写真が所狭しと飾ってある。

夜はタンゴショウがある。

 

もちろんアルゼンチン各地からの観光客もたくさんやってきます。日本で言えば「東京の銀座」のような「フロリダ通り」は、それらの人達でいつも賑わっています。お値段は少々高くても「フロリダ」で買ったこと自体価値があるらしいのは日本と似ているのではないでしょうか。

 

南米各地を歩いた何人かの日本人が「ブエノスアイレスですか。いいですね。」と言います。私はチリのサンチャゴに住んでいたことがあります。それぞれ良い点があって比較することはできません。多くの人が「いい。いい。」と言うのだから私が気づいていない良さがたくさんあるに違いありません。

 

こちらでの生活はあと5ヶ月余。ブエノスアイレスとアルゼンチンの良さを十分に味わってから帰国したいと思います。

 

アスタ・ルエゴ(では、また後ほど)。