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塩田悦三郎

  1. 水色の貴婦人

前回は乱暴な「黄色い悪魔」だったので今回はおしとやかな「水色の貴婦人」のお話です。

 「水色の婦人」とは市内を走る地下鉄のことです。「メトロ」と呼ばれ、きれいで静かで安全です。運転間隔は約2分。東京でよく見掛ける「駆け込み」、「押し合い、へし合い」は見ることができません。乗客は次の電車を待ちます。何と言ってもいいのは構内アナウンスがないこと。車内アナウンスはありますが、次の駅の名前を一度言うだけ。車内アナウンスがない場合もあります。この場合は、電光掲示板に目的地と次の駅が表示されます。 

どのくらいきれいかをお教えしましょう。若者はもちろん、その上の世代でも平気で床にぺたんと座ります。座席が空いていてもそうする人がいます。この座り方は足を伸ばせるし、お尻と床の感触がなんともいえず、体験するにあたいします。プラットフォームのきれいさも同様です。前回「ごみひとつない」と紹介したので誤った情報だといけないと思い、この1週間観察しましたが誤報ではありませんでした。 


ゴミひとつないプラットホームと「水色の貴婦人」

地下鉄に乗って印象的なことは、老人やご婦人への席を譲る速さです。先ほどまで目をつぶっていたのではないかと思われる男性が、彼女らが来た瞬間にもう席を立っているではありませんか。「よーし、今度は私が。」とがんばって、やっと実現できる有様。席を譲られたご婦人は、小さな声で「ありがとう」と言って、しごく当然のように座ります。日本で見かける遠慮の言葉やありがとうの連発はありません。席譲り競争に勝てた時の気分の良さは格別です。 

この「水色の婦人」にも欠点はございます。就寝時間が早く、起床時間が遅いことです。終電は、全日2230分。始発は、平日6時30分、日祝8時です。日曜日どこかへ遊びに行こうかなと思っても地下鉄利用の早出はできません。全線・全区間同一料金、定期券がないこと、乗車時間帯によって料金が異なることなどが日本との違いでしょうか。 

この「水色の貴婦人」はすべてフランス生まれ。いとむべなるかな。

  1. 馬上の麗人

「馬上の麗人」とは、サンチャゴの市内、特に現在は大統領官邸となっているモネダ宮殿の周辺を巡回している女性の騎馬警官のことを言います。彼女らはいずれも容姿端麗で凛々しい。萌黄色の制服とヘルメット・萌黄色のネクタイ・黒い皮の手袋と長靴。すべてが良く似合う。凛として「記念写真を撮らせて下さい」とは言いにくい。この「馬上の麗人」には、いつも男性の騎馬警官がアテンドしています。「馬上の麗人」は、男性警官と同様リボルバーを携帯しています。


繁華街をパトロールする騎馬警官。
本文中には皮の手袋着用とあるが今日は例外。指輪を見せたかったからかな。

チリの警察には、2つの組織があります。国家警察と刑事警察です。通常見掛けるのは前者で、カラビネロスと呼ばれています。カラビネロスの語源は、カービン銃です。マークは緑地に白抜きで、X字に交差している2丁のカービン銃の図とその上に「チリのカラビネロス」という文字が書いてあります。少々物騒なデザインですが、緑と白との色合いが和らぎを感じさせてくれます。

サンチャゴの警官はたいへん親切です。私がサンチャゴに来て間もない頃のお話です。スペイン語と英語の電子辞書を買うべく、滞在先のホテルの情報をもとに、市の中心の商店街に出かけました。ホテルで聞いた店にはなかったので途方にくれ、通りがかったおまわりさんに「電子辞書がほしいのだけど」とたどたどしいスペイン語で尋ねました。おまわりさんは私の言葉をきいて、すぐ私が外国人だと気付き英語のできる警官を探してくれました。

英語のできる警官は、何件もの店を一緒に探し回ってくれました。「電子辞書」のある店を見つけるまで、小一時間程かかってしまいました。その上、領収書はクレームの時に必要だから大事にするようにとか、ショルダーバッグは前で抱くようにとか細かい注意をしてくれました。当然お礼をしたくなり、「食事でもご一緒に」と誘ったところ、「勤務中ですから」と即断られました。それではあとで何かお礼をと思い、連絡先を手帳に書いてもらいました。その後まだ連絡を取っておりません。帰国するまでには、お会いしてスペイン語でお礼を述べたいと考えております。

「Victorさん、近いうちにお電話をしますのでよろしく。」

Webマスタの友人で、チリに渡り日本語を教えている塩田悦三郎さんという人が居る。彼は、あるメールマガジンにサンチャゴレポートという記事を投稿している。そのメールマガジン「609studio( http://www.609studio.com/home.html )」とご本人の了解を戴き転載させて頂いているものです。