岩井 鮎見

麗澤大学国際経済学部・国際経済学科卒業
趣味:三味線、民謡、映画鑑賞
履修希望分野:経営学

「アメリカの大学の実践的な授業に非常に期待しています。留学中は英語力と共に、専攻する学科の知識を身につけたいと思います。アメリカから見た日本を身を持って理解し、同時にアメリカの社会慣習、気質など良いと思える点は身につけて帰りたく思います。子供の頃からやっている民謡や三味線などを、日本の伝統文化として紹介したいと思います。」 

早いもので留学生活もあと残すところ3ヶ月弱というところです。今回初めてアメリカを訪れた私は、ようやく最近生活に慣れてきたといっても過言ではないかもしれません。日本では何かとアメリカの文化、習慣がよく話題になりますが、それを実感したり、反論したくなったりと、私の感情は揺さぶられっぱなしです。

まず、私はルームメートと一緒に住むということが一番気がかりな点でした。なにしろ、大学を卒業している上に、一人でいる時間が大好きな人間なので、年がら年中だれかと一緒に暮らすなんて、まったく想像できないことでした。しかも、アメリカ留学に関する本を読んだり、アメリカ留学経験のある人たちから、ルームメートとのトラブルにまつわる話を聞かされたりしていたので、ほとんど恐怖感を抱いていたと言ってもよいと思います。

ところが、私の寮生活はいたって順調なものとなっています。特に大きな問題もなく、インド人一人、アメリカ人二人のルームメイトと、たまに一緒にテレビを見たり、恋愛の話をしたり、思っていたより大変ではありませんでした。また、やはり英語にいつも触れていられるというのは、非常に有利な点だと思います。

問題があるとしたら、日常の細かい点です。例えば、3人ともほとんど掃除をしません。キッチンのシンクには、毎週皿が一杯になることが常となっています。ルームメイトの一人、ノーラは、洗い方がよくわからない、と言いました。ディッシュウォッシャーが当たり前の生活に慣れた彼らは、おそらく食器を洗ったことが数えるほどしかないのでは、と思われます。また、ごみ箱も放っておくと、悪臭を放つまでそのままです。

結局私が一人でゴミの始末をしていたので、早速文句を言い、週毎にゴミ、キッチン、床、バスルームを交代で掃除する事になったのですが、それでも彼らは動きません。頭に来た私は再び抗議をするのですが、「私はとっても忙しいのでこの掃除分担は考え直さなければいけない。」と言ったまま、具体的な解決方法も出ず、元の通りに戻っていくのです。それでも私は何かあった時に、自分は責められる点がないよう、再び抗議ができるよう、役割分担に沿って忠実に掃除をこなしています。しかし、このままでいいものだろうか、と本当はよくわからなくなってきています。困った事に解決策が全く思い浮かびません。

生活していて気づいたのは、皆、自分の事は棚上げして、「フェアじゃない」と声高に言う点です。アメリカンヒストリーの授業で、原爆は日本のパールハーバーに対する復讐、原爆はアメリカ人の生命と同時に日本人の生命も救ったのだ、と自らの過ちを正当化し、正しい事であったと未だに自分自身に言い聞かせるように叫んでいる、アメリカ人の姿と重なりました。日本の対米貿易黒字に対して、日本の人口がアメリカの半分であることを口に出さずに「フェアじゃない」と堂々と抗議するアメリカの姿と重なりました。このように、注意して観察すると、授業と生活を通して、アメリカ人の本質と言うものがわかります。

授業の話が出たので、一番重要な学問について話すと、こちらの授業は予想していたよりはるかに大変です。私が特に能力が劣っているとは思わないので、はっきり言うと、日常会話ができるくらいでは、大学の授業では全く役に立ちません。実際には英語以前の問題で、知識とそれに対する自分の意見をしっかり持っていなければ全く話にならないし、相手にもしてもらえません。

また、これは授業だけではないようですが、人種差別を感じた事は今の所特にないのですが、英語を話せないと相手に思わせると、馬鹿にされるような気がしました。

それから、私は歴史の授業をいくつか取りましたが、アメリカ史や日本史を取る場合は、しっかり日本の歴史について正しい認識を持っていないと、「アメリカから見た歴史」に流されます。さきほどのアメリカンヒストリーでは、原爆について講義の前と後では、生徒の考えが驚くほど変化しています。講義の前では、70%以上の学生が原爆を否定したにも関わらず、講義の後では、75%以上が原爆は正当なものであったと肯定しています。

二学期を終えて学問の面でもう一つ実感した事は、こちらの大学でAを取る事がいかに大変かということです。前学期にAをとったイングリッシュライティングは、私にとっては簡単な授業でした。その他、例えある程度知識のある日本史であっても、Aは非常に難しいと感じました。私は、今学期はどこにも出かけず、猛勉強をしました。普通にアメリカ人が勉強するように勉強してては、とてもついていけないので、睡眠時間を4、5時間に減らしました。少ない時は2、3時間の時もありました。そのかわり、週末は10時間以上寝ました。その週末も私は9時間から12時間勉強していたので、とにかくこれだけ時間を勉強に費やす必要があると思います。

残すところあと一学期となりました。引き続き頑張っていきたいと思います。